Mujikanen.

発見と簡単な記録

喫茶店リーキ

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Photo by Mujikanen.

 

茶店リーキ

COFFEE SHOP LEEK(コーヒーショップ リーキ)大阪市生野区勝山南にある、1959年(昭和34年)開業の古き良き喫茶店のひとつです。

店主の禰宜知江子(ねぎちえこさんが開業から一人でお店を切り盛りされています。

全国各地にある老舗喫茶店の1つで、禰宜を英語読みで翻訳すると、LEEKに成ることが店名の由来だそうです。開業後、少しの手直し(改装)はしましたが、その姿は殆ど変わることなく現在に至ります。

 

茶店リーキの特徴

茶店リーキの特徴といえば、まずはその外観が個性的です。

 

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外壁が立体的な木目調で出来ており、街中での存在感は昼と夜、天候によりその門構えを更に印象的な姿へと移り変わります。

 

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上の写真は雨上がりに撮影したもので、趣のある外壁の存在感が引き立っています。

少し分かりにくいですが、雨に濡れた木目調の外壁が程よいグラデーションを形作っています。

 

LEEKの珈琲

LEEKが提供しているメニューは、コーヒーとトースト、卵鍋(たまごなべ)と少し喫茶店にしては少ないメニュー構成と成っています。

 

「昔はもう少し多かったけど、今はこれしかないのよ。」

 

店主の禰宜さんはそう仰っていました。でもそれがまた味を出していて良いんですよね。時代の流れに合わせて珈琲の種類に特化するわけでもなく、インスタ映えするメニューをてんこ盛りにするでもない。

その姿勢がノスタルジックな雰囲気昭和の時代と共に歩んだ古き良き喫茶店を体現しています。

 

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写真はブレンドコーヒーと卵鍋です。

提供している珈琲はKEYCOFFEEの豆を使用しており、KEYCOFFEEがまだ、株式会社木村コーヒー店だった時代からずっと変わらないままだそうです。

 

KEECOFFEE

www.keycoffee.co.jp

 

今やコーヒー業界以外にも広く知られ、業界屈指の有名企業と成ったKEECOFFEEですが、木村コーヒー店時代には今のコーヒーベンチャー企業を彷彿とさせる色々な取組をされていたそうです。昭和と平成、時代の流れ方のスピードに違いはありますが、コーヒーに対する情熱は今と変わらぬモノがあったのではないでしょうか。

そんな木村コーヒー店時代に出版された本が店内にありました。

 

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www.amazon.co.jp

 

既に絶版になっていますが、まだAmazonでは手に入ります。木村コーヒー店がまだ大企業になる前に販売されていた書籍で、お店にはその初版が置いてありました。

本の内容は最近の珈琲本と趣自体は変わりませんが、時代の流れを感じさせ、

出版当時の最先端のものでした。

 

LEEKの内装

LEEKは内装も特徴的で、壁紙や床、照明に至るまでお店のこだわりが垣間見えます。今流行りのカフェとは違い、彩鮮やかな床の模様と壁に描かれている絵が個性を際立たせています。

 

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壁紙のカウボーイは禰宜さんのご友人が書かれたもので、昔は店全体が白壁でカウボーイが至る所に書かれていたそうですが、絵を描かれた友人が完成後まもなく絵を書き換え、今の様な壁紙に成ったそうです。

 

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上の写真の右下には、今は存在自体が珍しく成った黒電話が映っています。

 

今は珍し黒電話

今は使わなくなって、そのまま置いているだけなのかと思いきや、なんとこの黒電話は現役で使用しているそうです。

 

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店主の禰宜さんにお店の昔話を伺っている時にも、

「ジリリリリリリッ!」

と店内に電話が鳴り響き、おおおっ!。となりました。

お店のことも、未だにこの黒電話を通してやり取りしているそうで、FAX機能付きの電話や今時のスマフォにはない、このレトロでクラシックな感じが店内の雰囲気とマッチしています。

 

室内照明

店内の照明も特徴的です。

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三本ペアの照明はLEEKの愛好家の中でも有名で、愛好家の方がアクセサリーを製作し、LEEKの紹介本と一緒に販売もされていたそうです。

 

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店内照明は朝、昼、晩と店内の様相を少しずつ変え、暖かな照明が店外にも広がり町の景観にも影響を与えています。


LEEKの足跡

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コーヒーショップリーキもまた、人や町の変化と共に時代の流れの中で少しずつ姿を変え今の形に落ち着きました。店内の様子や、外壁も開業当時とは少し違っています。

よく街のチェーン喫茶店や老舗の珈琲屋さんに行くと、使い捨て用のマッチが置かれていますが、リーキでも同じようにマッチが置いています。

このマッチケースも時代と共に姿を変え、下の写真の左側が開業当時のマッチケースで、右が現在のマッチケースです。

 

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昔のマッチケースは厚紙で出来ているのではなく、杉やヒノキなどの経木で出来ています。これも実際のモノを見せて頂きましたが、歴史を感じさせ、レトロな雰囲気を醸し出しています。昔のマッチ箱はお店の宣伝効果も込めていたので、LEEKのマッチ箱も店頭の外観をより意識したものが使われています。

現在のマッチケースは時代の流れに合わせて、文字を印象付けることを重視しているようです。

 

LEEKという名の喫茶店

どんなお店にも、人と同じように開業から閉店までの寿命があります。

私がLEEKを知ったのは、とあるレンタルスペースの紅茶カフェで偶然居合わせ、

ご一緒した年配の男性からの紹介でした。

大阪市生野区の一角に知る人ぞ知る、昔懐かしの老舗喫茶店があるよ。」

茶店好きにはたまらない一言です。

休日にぶらぶら散策しながらお店の前まで行くと、そのレトロ感に驚きました。

年々減り続けている古き良き昭和の喫茶店、LEEKがまだその物語に幕を下ろすのはまだしばらくは大丈夫そうです。気になった方は、足を運んでみてはいかがでしょうか。

 

店主の禰宜さんが仰っていたお話で印象に残っていたのが、

「お店にはその門構えに合わせてお客様が来られます。チェーン店でも地域により顔が違うので、その門構えに似た人達が常連様として集まってきます。ですから、このお店も長い間、色んな方に来ていただきました。」

 

LEEKの外観は昼夜、天候、店内から漏れる暖かな照明によりその門構えを変化させています。門構えの変化の幅が様々なお客様に受け入れられる、私にはそう感じました。

 

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