お弁当のパターン化 閑話休題⑩
Photo by Mujikanen.
おかずのレパートリー
お弁当生活がスタートして2週間が経ちました。
お弁当を作りはじめ、最初の4日間(7日目まで)は時間との戦いに四苦八苦し、試行錯誤しながら進めていきました。
得意料理と聞かれると、真っ先に思い付くのが肉じゃがですが、肉じゃがは水分が多くお弁当には不向きなので、残念ながらお弁当のおかずからは外すことにしました。
次に思い付いたのは卵焼きです。それぞれのご家庭でおふくろの味に上げられる1品ですよね。そのつぎは、残念ながらこれっ!。というのが無かったりします。
普段、実家で料理をするときは味付けに関しても、入れる具材に関しても適当にしがちな私ですが、お弁当の様に3~4品もおかずがあると、自然と固定化されたおかずを作る必要性(レシピを覚える必要性も)が出てきます。
当たり前ですが、おにぎりとは違い、調理工程が多いおかずに苦戦する中で、お弁当の常連となるレパートリーも蓄積されていきました。
お弁当の常連レシピ
それぞれのご家庭で作るお弁当には必ずといっていい程、常連レシピがあるはずです。毎日作ると、同じレシピでも飽きないように少しずつ工夫が必要になってきますよね。
おふくろの味みたいに、ご家庭オリジナルの秘伝レシピとは別ですが、何回も作っていると自然とレシピの改善が進んでいきます。
卵焼き
私のお弁当の常連レシピとして、卵焼きが作りやすさ個人ランキング1位に堂々のランクインしています。卵焼きの味付けをフローチャートにしてみました。
全体の流れは、最初の味付け①の段階で牛乳があれば牛乳を、なければ白だしを使用し、味付け②ではその日の気分で味を決めていきます。
クレイジーソルトとマジックソルトは、塩コショウと同じ様に汎用性の高い調味料なので色んなレシピの味付けに重宝します。自分のなかでも意外だったのが、黒ゴマを入れると味と食感にアクセントが出て面白かったですね。
クレイジーソルトとマジックソルトの違い
クレイジーソルトとマジックソルトの違いは使用されているハーブと調味料が異なるため、風味が異なります。また、製造販売しているメーカーが異なります。
クレイジーソルトは、岩塩と6種類(ペッパー、オニオン、ガーリック、タイム、セロリー、オレガノ)のハーブをブレンドした無添加の調味料です。岩塩ならではのうま味とハーブを絶妙にブレンドすることで、和・洋・中華・エスニックどんなお料理もひと振りでたちまちシェフの味に変えてしまうことからお料理時間を短縮させてくれる万能調味料として人気があります。
クレイジーソルトには誕生秘話もあります。
ご家庭のキッチンや飲食店で調味料として使われることが多いこの商品ですが、最初は家族や友人向けにジェーンおばさんが1人で作っていたクリスマスプレゼントだったのには驚きました。名前の由来も、『キッチンを楽しくする調味料』という意味を込めて『Krazy Mixed-up salt』と名付けたそうです。
名作商品のなかにはいつも何かしらの逸話が隠されていますね。
サクサクと柔らかい食感で塩味がまろやかなこだわりの岩塩をベースに、スパイス&ハーブをバランスよくブレンドしたスパイス&ハーブ塩です。1980年からパリ「マキシム」(当時、三ツ星レストラン)で副料理長を務め、王室の料理長の実績も持つ伝説の三ツ星シェフ、ダニエル・マルタン氏が監修、どんな料理にも使いやすいブレンドです。自然な香りや味わいと華やかな彩りが、料理のおいしさや満足感をアップし、塩だけで味付けをするよりも塩分を控えながら、いろいろな料理をおいしく仕上げることができます。
マジックソルトといえばこのCMです。
こちらは『HAPPY MAGIC』です。。。
でもこれ、めちゃくちゃ万能なんですよね。(*´▽`*)。
試したことがない方は、ぜひ一度お願いします。
ピーマンやシシトウの炒め物
実家の父が家庭菜園をしているお陰で、夏の間から9月末まで我が家ではピーマンとシシトウガラシが食べ放題だったので、有り難くお弁当のおかずの1品に名を連ねることになりました。
全体の流れは、それぞれの野菜を切り、使う油の種類によって味付け①を決めていきます。サラダ油の場合は味付け①でそれぞれの調味料を使用しますが、ごま油はそれだけで風味が強すぎるので、単体で使用します。オリーブオイルの後は、ちりめんじゃこやしょう油で味付けし、ときどき黒ゴマなども使用します。
ツインパンで一緒に調理
卵焼きとピーマンやシシトウの炒め物はツインパンで一緒に調理します。実家ではIHを使用していますが、火力が2口しかないため効率よく調理を行う必要があるためツインパンを使用します。
ツインパンの難点として上げられるのが、火の通りやすさが同じもの、つまり調理時間がより近い料理には有効ですが、調理時間が違うものには、その力を有効に使えない点があります。
IH調理器を使用していても、空焼きでの加熱はテフロン加工された調理器具にはあまりよくありません。
野菜炒め
お弁当の主役にも成り得る野菜炒めは、その簡単さ故に普段料理をしない方でもパターン化しやすいと思います。
しかし、書き出してみると、私の場合は冷蔵庫にある野菜を適当に使っていたことに気が付きました。味付けも舞茸を使った時だけしょう油を使用しているなど、それほどパターン化はされていませんでした。
そもそも、野菜炒めはまだ実験段階にあり、自分に合った味を見付けれていないのかもしれません。
今後もお弁当生活を続けるので、いつの日かグッとくる味付けにたどり着くのでしょう。
ごはん
ごはんですが、最初はお弁当箱の半分を目安に入れていましたが、ある日、ごはんの量が多すぎることに気が付きました。
そこから適切な量を目指してお弁当に入れる日が2~3日続きました
しかし、どうにもこうにも、やはり白ご飯だけでは味っ気がなく、物足りなくなってきます。
そうなんです。人間は飽きるんです。味のない、冷めきった白ご飯に飽きるんです。
少し贅沢な悩みかもしれませんが、この生活サイクルを毎日続けるにはどうしようもない問題として私の昼食事情を悩ませました。
そこで思いついたのが、海苔を使うことです。しかし、これは見事に失敗しました。
海苔がフニャフニャになってしまい、見た目がもの凄く残念な結果になりました。
次に思いついたのが、黒ゴマを混ぜご飯風に使うことです。これは成功し色合いも含めて味も少し改善しました。
混ぜご飯をお弁当に使うという発想ですが、考えてみると、これは『おにぎり』を握るときと全く一緒の発想です。
そうです、『ふりかけ』です。ご飯の友である『ふりかけ』です。
ふりかけの種類は、各社が販売しているもので、高いものから安いものまで合わせると300種類ほどあるので、味に飽きるということもないでしょう。
種類の多さを生かして各社のモノをブレンドして独自の味も発展追及できます。
ふりかけ協議会なるものも存在します。
ふりかけの発祥について
ふりかけの発祥地は熊本県です。『ふりかけ』が作られた背景には、当時の食糧不足があり、美味滋養を目的に薬剤師の吉丸末吉氏が考案しました。
ふりかけの起源については、美味滋養を目的として大正時代から昭和にかけて数ヵ所で考案されたといわれており、業界団体の『全国ふりかけ協会』では、熊本県で売り出された『御飯の友』を、ふりかけの元祖として認定しています。
この『御飯の友』は、薬剤師の吉丸末吉氏によって熊本で考案され作られました。
当時、食料不足の時代背景の中、日本人にはカルシウムが不足しており、それを補う方法として、「魚の骨を粉にしてご飯にかけて食べる」という発想にたどり着きました。そこで、小魚を乾燥させ、粉末にして調理し、青のり・ごまなどを加えて、美味しく食べられるように加工。乾燥を防ぐために口の狭いビンに入れてコルク栓をして蝋で固着。これが最初のふりかけ、『御飯の友』です。
戦時体制下では栄養食品であるふりかけの軍納は強制であり、『御飯の友』も貴重な軍納品でした。一般社団法人国際ふりかけ協議会|情報
当初、人々の栄養補給を補う加工食品として誕生したふりかけですが、今ではごはんの友としてご家庭の食卓やお弁当に欠かせない存在になっていますね。
今回のお弁当
今回のお弁当は前回よりもややごはんが少なく、黒ゴマをまぜて少し色鮮やかになりました。
お弁当箱もほどよく量が入るので、これからはおかずの詰め方を全体的に考えていけば、もう少し充実したお弁当生活が出来ると思います。